DATA
建築費
- 万円台
敷地面積
481.12㎡ (145.50坪)
延床面積
129.28㎡ (39.10坪)
間取り4LDK
家族構成
竣工年月〇年〇月
工法木造
CONCEPT
親族や友人が近所にたくさんお住まいのIさんは、新居を建てるにあたって「いつでもお客さまを気持ちよくお迎えできる家にしたい」と希望。しかし、共働きで日々忙しい生活を送るふたりが、常に住まいの隅々まで美しく保とうとするとストレスの原因にもなりかねない。そこで、来客が足を踏み入れるパブリックスペースと、家族しか使わないプライベートスペースをさりげなく分離することに。パブリックスペースには、たとえば対面式キッチンはカウンターの前に高めの壁を立てるなどの工夫で、生活感が出にくいよう配慮。その上で、手触りや香り、眺望など、様々な点で来客に気持ちのよい時間を過ごしてもらうための工夫をたくさん採り入れた。プライベートスペースは何よりも家事のしやすさを最優先。買い物の荷物を運び入れる、ゴミを出す、洗濯物を洗う・干す・仕舞うなど、日々こなすべき家事がスムーズに片付く動線をプランニング。毎日の暮らしも、来客のある日も、快適に暮らせる住まいを完成させた
和室とフラットにつながるLDKは自然素材をふんだんに使い、シンプルな色使いでまとめて広々とした心地よい空間に。「2人とも床でごろごろするのが好き」とのことで、床に座る生活を選択。ソファーのない広いリビングは、長さ2.4mのトチノキの座敷机を置いてもゆったり。インテリアはデザインだけでなく、使用する素材にもこだわり、LDKの床にはさらりとした肌触りのカバザクラを使用。テレビの背面には珪藻土、キッチンの前面にはタイルを使い、上質感あふれる和モダンの空間にトータルコーディネートした
天然木の縦格子を使った引き戸を全開すればリビングと一体化し、閉めれば独立した客間として使える和室。リビング側だけでなく廊下側からも直接入れる2WAYになっているので、不意の来客でも慌てずお通しできる。中庭に面した掃き出し窓には、モミジ、クロチク、アジサイなど四季を感じさせる植栽が並び、家族や来客を楽しませてくれる。リビングより一段低くした木調天井を少しだけ伸ばし、その段差を利用して照明を施すことで、LDKとの一体感を出しながら印象的な空間に仕上げた
リビングに足を踏み入れたゲストがまず目にするのが、この広く開放的なLDK空間。大きな掃き出し窓から広い庭まで視界が伸び、さらなる広がりを感じさせる。キッチンは吊戸棚をつくらず、冷蔵庫はパントリーに置き、リビング側からは生活感が出るものを見せないように設計。いつもすっきりとした空間で来客をもてなすことができる
パブリックスペースの一角にあるキッチンは、カウンターを少し高くすることで、ごちゃごちゃしがちなシンク周りをすっきりと目隠し。また、ダイニングに面した部分をヴィンテージ感あるタイルで仕上げ、洗練されたインテリアの佇まいを演出